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雑感:金正日死去!翌日の人民日報

중국과 북한이 압록강대교 건설, 압록강 연안 개발(위화도, 황금평), 나진항 임차에 관하여 합의했다는 언론 보도를 들으면서 중국이 지난 10년에 걸쳐 취한 대동남아 전략과 많은 유사 점이 있다는 사실을 발견했다.

中国と北朝鮮が、鴨緑江大橋の建設、鴨緑江沿岸開発、羅津の租借に関して合意したというマスコミの報道から、それらには中国が2000年から行った東南アジア戦略と多くの類似点があるという事実が見えてきた。

韓国紙・東亜日報(2010年3月17日)




  先日、北朝鮮の最高指導者であり、国防委員長・兼・朝鮮人民軍最高司令官(共和国元帥)である、金正日朝鮮労働党総書記が死亡した。

  世界中で一挙に北朝鮮を中心とした北東アジア情勢への関心が高まり、また、様々な意見や報道が発信された。

  言うまでもなく気になるのは今後の中国の朝鮮半島政策である。

  このブログでは、主に中国の南方への進出に関して観察を続け、その現状や影響などを綴ってきた。

  手元に気になる記事がある。

  韓国の東亜日報
  ▲クリックで大きくなります

  この記事こそ、記事の冒頭に掲げた2010年3月17日の韓国紙・東亜日報に掲載された論考であり、その内容は「中国の対北朝鮮外交は対東南アジア外交の踏襲である」というものである。

  この論考では、2010年3月に中国が北朝鮮と鴨緑江沿岸の開発計画や、中国による羅津港の租借合意等から、2000年に中国が東南アジアに提案した自由貿易区構想や、その後に同地域への影響力を拡大させた展開に酷似していると指摘している。
  そしてここで典型的な例こそは、中国とベトナムとの関係であり、その根底にあるのは、経済交流を強化、人と物の交流を促進、各国への港、発電所、道路、鉄道や橋などの建設であるとも強調されている。

  つまり、運輸体系を確立させ、経済的に結びつきを密接にし、その上で経済的弱小国(中国周辺は経済的弱小国が多い)が経済的強国に隷属させられていくという構図を中国が意識的に作り出しているというのだ。

  このブログで観察を続けてきた中国の南方への進出も、まさにこの視点から着目して情報を集め、その中でも接点である雲南省の動向を中心に読み解くスタイルをとってきた。

  事実2010年11月24日に書いた延坪島砲撃事件に関する記事〔※1〕の中でも、中国は現在様々に北朝鮮に対して触手を伸ばしている状況であること、前後して北朝鮮の港湾設備を活用しての中国東北部の開発関係報道がなされていること、その先に中国は豆満江開発や環日本海経済圏構想につらなる東北開発を進めようとしていることを指摘した。

  以上のようなことを考えれば、金正日死去が公表された翌日12月20日の人民日報は非常な示唆に富んだものであった。

  注目すべきは金正日・北朝鮮関連の記事のレイアウトである。

  一面に於いては、金正日の死去に際して、その死去報道と、中国側(正確には中国共産党中央委員会=党、中華人民共和国全国人民代表大会常務委員会=国、中華人民共和国国務院=政、中華人民共和国中央军事委員会=軍)が弔電を打ったという報道の二つであった。

  注目したいのは、三面の「要聞(重大ニュース)」欄である。この欄に於いては、左側7割ほどのスペースを北朝鮮関連に割くとともに、右側3割がベトナムとの交流、それも「政党の交流」に焦点を当てた記事に割かれていた。

  4.jpg
  ▲クリックで大きくなります

  若干の違和感を感じるようなこのレイアウトに、筆者は「中国の対北朝鮮外交は対東南アジア外交の踏襲である」ということの示唆を感じた。

  その上で、こじ付け気味ながらも敢えてそういった要素を見つけ出していくことにした。

  その結果、この人民日報ではベトナムに関しては「中越両国は社会制度を同一にし、理想や信念は相通ずるものがあり、発展する道も近く…」と有るものの、北朝鮮に対してはそういった文言は殆ど皆無に近く、あくまでも歴史的な繋がりや地理的な友好国としての表現のみに終始しているという事実に気づいた。

  具体的に検証する材料となるのは、中国が北朝鮮に送った弔電の文章と、中共中央対外連絡部部長である王家瑞が習近平のベトナム訪問に関して記者に発言した内容である。共にこの人民日報に掲載されている。

北朝鮮への弔電

  中朝两国山水相连、休戚与共,不断巩固和发展中朝传统友好合作关系是中国党和政府的一贯方针。我们坚信,在双方共同努力下,中朝两党、两国和两国人民的友谊必将继续巩固和发展下去。



王家瑞の発言

  中越两国社会制度相同、理想信念相通、发展道路相近。中越两党两国关系长期稳定健康发展,有利于促进两国共同发展,有利于振兴社会主义事业。



  北朝鮮は、金正日の治世下、現在まで軍が一切に優先する「先軍政治」体制であり、事実上鎖国下にあった。
  東北開発を見据え北朝鮮を改革開放化し、経済的テコ入れをおこなって資本を呼び込みたい中国とは根本的に相容れないものがある。
  中朝両国は一枚岩の共産主義体制であるというのはもはや幻想であり、北朝鮮は中国の影響力を疎ましく思い、中国は北朝鮮のような小国が未だに軍事的な路線で東アジアの安定を脅かすことが我慢ならなかった。

  そういったことを考えれば、文言の表現の差も納得いくものである。

  北朝鮮と中国は今も依然として強固な同盟関係ではあるものの、路線的には全くの差異を内包しているのである。

  事実中国側の報道では、北朝鮮について「金正日以後、これからは一体どうなるのか」というスタンスのものが明らかに増えてきている。
  となれば、中国の政策としては「中国はこれから北朝鮮に対してどう接していくのか」が問題となるのも当然であり、その問いに対する一つの答えが、この記事レイアウトではなかろうか。

  王家瑞はこれまで金正日とはきわめて関係が深いといわれてきた。
  一方で、習近平は北朝鮮に対しての嫌悪感が強い方でもあるといわれる。
  それはまさに、習近平が文化大革命に於いて下放されたからに他ならない。北朝鮮の先軍政治は、過去のブログ記事〔※2〕でも述べたように林彪路線そのものであり、「北朝是中國的文革博物舘」なのである。

  つまり、北朝鮮の金正日死去に7割、習のベトナム訪問に関する王の談話に3割のスペースを割いた記事レイアウトそのものが、北朝鮮に対する一つの政策の示唆で有るといえないであろうか。
  即ち、「対東南アジア政策を踏襲して北朝鮮にも介入を行い、北朝鮮を現在のベトナムのように中国に都合のいい状態へ持っていく」「そのためにはアメとムチの両方を使い分ける」「介入もするし(事実中国は華僑政策をめぐってベトナムに中越戦争を起こしたことがある)、友好的な付き合いもしよう(ベトナムとは現在も領土紛争を抱え軍事衝突も度々起きる)」ということである。

  これも過去の記事〔※3〕で述べたが、東南アジアに対する政策が非常に勢いを持っていた2010年6月15日の『新華網』に「新中國32萬大軍抗美援越紀實」と題された記事が掲載された。
  その中では雲南とも広西とも隣接する東南アジアの国・ベトナムとの「永遠なる中国とベトナムの両国関係の歴史」の美談として、ホー・チ・ミンの要請でベトナム北部へ中国が道路を建設したことが書かれている。
  この道路は後に「中国の北ベトナムへの牽制だった」と周恩来に言わせた中国の道路戦略であり〔※4〕、その記事が掲載されていた時期にはこのルートと同じく南下する道路建設が進められていた。
  歴史的背景を持つ道路建設の記事も、そのタイミングで「時事」欄で掲載されていたのである。

  韓国紙・東亜日報の論考を繰り返す。

  中国の対北朝鮮外交は対東南アジア外交の踏襲である。

  金正日死去翌日の人民日報が報じた、死去記事とベトナム関連記事のレイアウト、そして記事の内容の意味を考えたいものである。




【参考】

※1  北朝鮮による砲撃に関しての雑感
    (2010年11月24日 本ブログ過去記事)
※2  文革博物館・文革大辞典・文革学
    (2010年8月6日 本ブログ過去記事)
※3  「謀略鐵路」(10)
    (2010年6月29日 本ブログ過去記事)
※4  竹内正右・著『モンの悲劇―暴かれた「ケネディの戦争」の罪』(毎日新聞社)


















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テーマ:東アジア問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2011/12/25(日) 10:43:34|
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