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文革博物館・文革大辞典・文革学

  中国の作家・巴金は、1986年に「文革博物館」の建設を提唱した。

  われわれは皆子々孫々に一〇年の痛ましい教訓をしっかりと記憶させる責任がある。
  歴史の再演を許さないために。

上海『新民晩報』八月二六日



  このあたりの流れは、矢吹晋(著)『文化大革命』(講談社現代新書)に詳しい。

  この中で黎波の意見が紹介されている。

  文革学の成立を期待。
  正確な文革史、文革写真集、文革百科事典、文革用語辞典を刊行。
  そして大字報、通信、思想報告、身上調書、批判闘争の記録、映画フィルム、録画・録音テープ、被害者の名簿、遺品、遺書、加害者の供述書、加害現場、刑具などの保管や展示をする資料館、博物館、図書館をつくること。

季刊『烏其山』八七年春号



  筆者が注目したいのは、王若望(八七年一月、方励之とともに党から除名)の意見である。
  彼は、『文化大革命大辞典』編集の意図をこう語っている。

  文革の一〇年に現れた怪名詞、新政治用語を集めておくことは、わが国の現代小説を外国語に翻訳する上で訳にたつ。原稿募集の呼びかけはまだしていない。編集の仕事量はたいへんだが、完成すれば面白いものとなるはずだ。

香港『九十年代』八六年八期



  政治運動の中での怪名詞の記録。インターネットの発達でこれはドコの国でも言えるようになった。この辺り、流石歴史の国・中国の人間の慧眼である。

  昨今の例でいえば、中国では「被和諧」「被統計」などであろうか。日本ならばさしずめ「アサヒる」「友愛する」などのスラングであろう。

  中国文革期には、確かに「党内のあの走資派」「打倒されても今なお悔い改めようとしない走資家」「保皇派」というだけで、この名詞が一体誰をどのような意図で指し、攻撃する単語であるか判ったものだった。

  未だに『文化大革命大事典』は出版されるに到らないが、「文革期に現れた怪名詞を記録することは、当時の文学や資料をまとめる上で重要だ」という王若望意見は未だ興味深いものを持っている。

  なお、「文革博物館」に関して言うと、中国では以下のようなジョークがあるという。

日本是中国的唐宋博物舘,
台湾是大陸的民國博物舘,
北朝是中國的文革博物舘,
香港澳門是中國的殖民地博物舘。
中国是馬恩列斯毛博物舘。


  日本は中国の唐や宋の博物館で、
  台湾は大陸の中華民国時代の博物館で、
  北朝鮮は中国の文革博物館で、
  香港・マカオは中国の植民地時代の博物館である。
  中国はマルクス、エンゲルス、スターリン、毛沢東、小平の博物館である。



  先軍政治を掲げ、国防委員長(金正日)が最高権力者である北朝鮮の現体制は、中国人にとっては文革期の長老を除外しての人民解放軍中心の政治路線(林彪路線)と相似するがゆえに嫌悪とノスタルジーの対象であると聞いたことはある。さしずめ北朝鮮版の文革といわれる三大革命赤旗獲得運動は「四人組路線」か(三大革命小組=中共中央文化革命小組?)。

  そういったことを考えれば、北朝鮮に中国の文革博物館があるという視点は面白い。


  こういった観点からユーモアを交えて考えていくと、真の『文化大革命大事典』は中立的な国の共産“趣味”者によってこそ実現されるのではないか、とも考えてしまうのである。




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