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「謀略鉄路」(8)

(続き)



  雲南省から中国南方にかけての「“橋頭堡”戦略」の流れは、当然ながら雲南省の経済政策としての枠組みでは留まらない。雲南省でのこの動きに連動するように、周辺地域も今、非常にこの動きを期待し、そのことによる発展を見込んでの経済的テコ入れや新たなビジネスチャンスの開拓に熱心になっている。ここで広西チワン族自治区側からの報道などを紹介していきたい。



  2010年4月13日の台湾紙『中央日報』(国民党系)は「區域經濟/廣西參與大湄公河開發制度分析」として広西と「大メコン圏」の連携について記事を載せている。

  大メコン圏地域開発の協調は中国-ASEAN自由貿易区の重点協調領域の一つ。広西はGMSの協調開発に加入して以後、多方面の協調を展開し、幾つかの実質的な効を生じた。
  大メコン圏の拡大地域間協力の、広西の権利構造に対する影響:広西はアジア開発銀行(ADB)、国連開発計画(UNDP)との連携を強化するべき。

※GMS…
  GMS[Greater Mekong Subregion]とは「大メコン圏」のこと。メコン川流域の国々の総称、1992年にアジア開発銀行(ADB[Asian Development Bank])の音頭により、地域経済協力を目的として設立された。インフラ開発や人材・物流の流動性を高めたと言われている。





  ここで伺えるのは、『雲南網』が「“橋頭堡”凸顕顯雲南發展新方向」の中でビッグビジネスのチャンスであるとして指摘されている「“橋頭堡”戦略」に、隣接する広西がいかにしてコミットし、さらに自らも利益をあげるべく市場や物流ルートを開拓していくかという広西の意思である。

  広西衛星テレビ[廣西衞視]には、「連線東盟」「中國東盟新觀察」という番組があるらしく、民衆レベルでも隣接する東南アジアには関心があることが伺える(人民網より「行走湄公河 連接大東盟 西南大旱國際報道感悟」



  2010年5月6日の『新華網廣西頻道』は、「廣西加快向旅遊強省邁進 盡快實現千億元目標」の中で、2009年12月に国務院が《広西の経済と社会の発展をさらに促進することに関しての若干の意見》を公布して、広西に観光業を中心にテコ入れを行い、新しい活気を注入するべきではと言う意見を発表していることを明かしている。そして、この記事は「推進北部灣大旅遊建設」という形での開発、すなわち記事の要旨から抜粋すれば、

  今年3月、広西チワン自治区政府は北部湾(トンキン湾)地区の大観光建設を加速して進めることを宣言。
  豊富な観光資源を有する広西は、観光に強い省として目標に邁進。(中国-ASEAN)自由貿易区より、新しい旅行の機会を引き込む。

として、観光誘致を軸としての広西の積極的なアプローチを紹介している。

 そしてこの報道から一週間強が経過した2010年5月18日の『廣西新聞網』が、「民族大學東盟學院大樓奠基」と題して、中央民族学院(今の中央民族大学)広西分院の流れを汲む広西民族大学にASEAN専門の学院が開設される、その工事が開始されたと報じられている。

  広西民族大学の党委員会書記の鐘海清教授「アセアン学院を通し、広西の更なるアセアン人材の育成を強化、中国のアセアン人材を作り上げてアセアンの交流の新しい一章を開く」と表明。
  広西民族大学のアセアン学院は、2009年10月に自治区人民政府が賛同。学院の位置付けは研究型政府のために学院を育成し、研究を主とする。



  記事の中では、漢民族のASEAN観(?)に基づいたと思しき、民族様式の大学施設完成予想図が紹介されている。マレーシアの教育関係者なども招待を受けており、少数民族の衣装を着た美女たちも動員され、華々しく式典が挙行されたようである(もっとも、北京五輪の例があるため、実際に華やかな美女たちが少数民族か否かにも注意が必要であろう)。



(続く)
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  1. 2010/06/23(水) 17:22:07|
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